留学生の資格外活動
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20070918181644.pdf
に判決文の全文がありますが、事実の大まかな概要は、とある留学生が留学の在留資格を得て勉強のため通学していましたが、止むを得ない事情により資格外活動許可を得てバイトで生活費を得ていました。しかし、それだけでは足りなくなり入管法で定められた時間を超えてバイトしていた結果、摘発され退去強制(本国への強制送還)処分を受けたためにその取消処分を求めた訴訟事件です。
この判例では、退去強制に該当する要件(24条4号イ)を改めて具体的に明示しており今後の実務処理を行ううえでかなり参考になります。特に同条同号規定の「専ら行っている」の要件についても踏み込んでおり、それによると、『報酬活動等を行っている時間,その継続性,収入又は報酬の額,本来の在留資格に基づく活動をどの程度行っているか等を総合的に判断して,当該外国人の在留資格に係る在留目的及びこれによる活動が,全体として見て,収入又は報酬を得る目的で本邦に在留し,そのための就労をするものに,既に変更されてしまっていると認められる程度に,報酬活動等を行っていることをいう (以下省略)』としており、一律即座に本条を適用することなくその適用に当たっては該当者の様々な事情や環境を考慮した上での慎重な判断を要求していることが判ります。退去強制は行政処分であり、いわゆる刑事罰ではありませんが、その運用にあたり基準を明確にして不明瞭な行政の判断による処分に制限をかける妥当な判断といえましょう。
結論としては、一概に無許可で資格外活動(あるいは認められた範囲を超えての活動)を行ったとしても退去強制に該当しない(引き続き在留を希望する場合は在留資格の更新が認められる)場合があるということです。
しかし、一見類似した案件であっても個々の事情は微妙に異なるため詳細な検討が絶対必要であり一般の人がこれを安易に判断することは難しいでしょう。よって、このようなケースに心当たりがある方は、在留資格や入管業務を取扱う最寄の行政書士や弁護士等の専門家に相談されたほうが良いと言えます。
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